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折れた竜骨 上(米澤穂信)

折れた竜骨 上 (創元推理文庫)折れた竜骨 上 (創元推理文庫)
(2013/07/11)
米澤 穂信

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手段は問わない

 ロンドンから北海へ三日進んだところにあるソロン諸島は、ハンザの商人たちからも疎まれるほどの貿易拠点だ。イングランド王のリチャードから領主を任されるローレント・エイルウィンの娘であるアミーナは、ソロンの宿で、聖アンブロジウス病院兄弟団の騎士ファルク・フィッツジョンと従士ニコラ・バゴに出会う。
 領主に伝えたいことがあるという二人を連れて、自然の要害に守られた小ソロンの屋敷へと向かったアミーナは、父たる領主が従騎士エイブ・ハーバードに命じて傭兵を集めていたことを知る。

 傭兵たちの検分が終わり、ファルクより語られたのは、十字軍に従軍した聖アンブロジウス病院兄弟団がサラセン人の魔術に対抗するために魔術を学び、それを悪用する一部の騎士たちが暗殺騎士となり、各地で暗殺を請け負っているという事実だった。その内の一人、暗殺騎士エドリックがソロンへと入り込み、ローレントの命を狙っているという。
 その夜、作戦室へと呼ばれたアミーナは、父からソロン諸島の暗黒史を教えられる。それは、かつてソロンに暮していた呪われたデーン人を初代が追い出し、不老不死である彼らと繰り広げられた戦いの歴史だった。荒唐無稽な話ではあるが、アミーナにはそれが信じられた。なぜなら、彼女は島の地下に幽閉されている呪われたデーン人、トーステン・ターカイルソンを知っていたからだった。

 そして翌朝。作戦室の椅子に剣で磔にされ殺されている領主が発見される。それを“魔術”で検分したファルクたちは、その痕跡から、領主が暗殺騎士に操られた何者かによって殺されたことを告げる。

 殺害手法が魔術であり、しかも犯人がどんな魔法を使えるかは見当もつかない中で、観察と論理のみによって犯人を追い詰める魔術騎士の推理が描かれる。




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