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シュヴァルツェスマーケン Requiem -願い- #2(内田弘樹 / 吉宗鋼紀)

シュヴァルツェスマーケン Requiem -願い- #2 (ファミ通文庫)シュヴァルツェスマーケン Requiem -願い- #2 (ファミ通文庫)
(2013/07/29)
吉宗鋼紀、内田弘樹 他

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守るべき最後の一線

 第666中隊の衛士たちの背景を描く短編集の第二弾だ。

「帰れないふたりのために」
 ベルリン=カール・マルクス統合学校の優等生であるグレーテル・イエッケルンは、協調性がなく反社会主義的な行動をとるマルティン・カレルに政治指導をすべく、彼の後を追跡した。そしてやってきたベルリン郊外で、美辞麗句の下に隠されていた、社会主義の本性を見せつけられる。
 国家保安省(シュタージ)の情報提供者(コラボレーター)の追跡をかわすために二人で走り回っているうちに、彼に淡い恋心を抱き始めていたグレーテルは、再び彼と話ができる夏休み明けを待っていた。しかし、その時は永遠に来ないことを彼女は知る。

「どうか、あの幸せな日々を」
 両親や兄のテオドールと共に亡命しようとして失敗し、ハインツ・アスクマンに拘束されたリィズ・ホーエンシュタインは、拷問や輪姦による苦痛、そしてその映像と兄の身柄をたてに、アスクマンの犬になることを誓わされる。
 戦術機のパイロットをしつつ、ハニートラップ要因として数多くの男や少数の女を、あらゆる快楽を仕込まれた身体で籠絡し、情報を撮り続けていたリィズにとって、兄のことだけが最後の防波堤だった。そしてそのことを利用して、アスクマンはさらなる忠誠を強要してくるのだった。

「笑顔の価値」
 ベトナム二世である范氏蘭(ファム・ティ・ラン)は、第642中隊において不満のはけ口として利用されていた。その状況をやり過ごすため、彼女に顔には愛想笑いが染みついてしまっている。
 久々の休暇でベルリンの母親の許に帰った彼女は、そこでベトナム人たちが置かれている現状を知り、絶望の淵に囚われそうになる。それを救ったのが、アイリスディーナだった。

「キルケの災厄」
 作戦を成功させ湧きあがる前線基地で、キルケ・シュタインホフはテオドールを巡り、アネットやリィズと対立することになってしまう。その解決のために取られた勝負方法が、野球拳ならぬ衛士拳だった。つまり、脱ぐか飲む。彼女の運命やいかに。




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