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のうりん (4)(白鳥士郎)

のうりん 4 (GA文庫)のうりん 4 (GA文庫)
(2012/08/10)
白鳥 士郎

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行っただけじゃ解決しない

 過真鳥継と良田胡蝶が海外研修に出かけ、夏休みに入った畑耕作は、中沢農の希望もあって、農の実家のある愛生村に木下林檎を連れて行くことになった。ところが農の実家に隣接して耕作の家が建てられ、結納式の準備の真っ最中。農が妊娠したと嘘をついて家族が信じてしまい、長女の中沢士が立ち上げたNPOのイベント、グリーンツーリズム婚活のモデルケースとして、嘘を突き通さねばならなくなったのだ。
 当然、一緒に行った木下林檎は怒り心頭で、どす黒いオーラを耕作にまき散らしてくる。しかし、三女・四女の中沢工と中沢商と遊んだり、士の立ち上げたNPOの目指す農村のあり方に感心したりして、それなりに楽しい夏休みを送れていたはず。だがそれも、担任の戸次菜摘(ベッキー)が婚活イベントに参加してきたことで、再び阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられることとなる。

 ソープに行け!じゃなくて農家へ行け!と、伝説の青春人生相談のごとく農村へ行ったものの、そこで耕作が見せつけられたのは、直視したくない現実。それはもちろん、農がついた嘘でもあるし、かつて彼が実家を失った経緯でもある。それもまた、農村の真実の一つなのだろう。
 だが、そう言って諦めてしまっては、未来に生きる若者には辛すぎる。閉塞感を打破するため、とにかく周囲の老人たちを説得して新しいことをやろうとする士に対する一助として、耕作は恥も外聞もなく体当たりする。それが家族というものかも知れない。




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