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テンペスト―シェイクスピア全集 (8)(ウィリアム・シェイクスピア / 松岡和子)

テンペスト―シェイクスピア全集〈8〉 (ちくま文庫)テンペスト―シェイクスピア全集〈8〉 (ちくま文庫)
(2000/06)
ウィリアム シェイクスピア

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一二年の歳月がもたらしたもの

 ミラノ大公プロスペローは、弟のアントーニオによりその地位を簒奪され、アントーニオを後見したナポリ王アロンゾーの顧問官ゴンザーロの慈悲によって、魔女シコラクスが住んでいた孤島に流されることとなった。その島で魔術を研ぎ澄まし、娘のミランダを育てながら復讐の機会を待ったプロスペローは、ついにその計画を実行する。
 ナポリ王とその弟セバスチャン、ナポリ王子ファーディナンド、そしてナポリ大公アントーニオを乗せた船を難破させ、ファーディナンドは父親らと別に助けてミランダと出会わせ、アロンゾーらにはファーディナンドが死んだものと思い込ませる。

 精霊エアリエルを使役して順調に計画を進めるプロスペローは、シコラクスの息子キャリバンらの妨害もあっさりと撥ね除け、ついにはその目的を果たすのだった。

 最後の結末はどこまで計画通りだったのか、それがはっきりと分からない。ファーディナンドとミランダを恋仲にさせようというのは当初の計画だったはずだが、その目的が娘の幸せを望んでのことなのか、あるいはその子をナポリ王につけることで合法的にナポリ王国を簒奪するつもりだったのかで、解釈が変わってくる気がする。後者であれば、ナポリ王たちを殺した方が後腐れはなかったはずだ。
 しかし実際はそうはしなかった。プロスペローは、かつての地位を取り戻すことでこれまでの艱難辛苦を受け入れ、復讐を放棄することを宣言する。その理由は何か。それは、最後のミランダの台詞から読み取れるような気がする。つまり、娘には人間の純なるもの、美しいものを初めて目にするものにして欲しかったのではなかろうか。そうだとすると、やはり最後の結末は、当初の計画通りということになろうか。

 よく考えると、そもそも統治を放棄していたのだから、簒奪されても仕方なかったんじゃないかと思ったりしなくもない。
 「絶園のテンペスト(彩崎廉 / 城平京)」の底本になっているらしいのだが、どういう風に換骨奪胎されているのかは未だはっきりと分からない。




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