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恋は選挙と学園覇権!(秋山大事)

恋は選挙と学園覇権!  (角川スニーカー文庫)恋は選挙と学園覇権! (角川スニーカー文庫)
(2012/07/31)
秋山 大事

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自分の力で人生をもぎ取る…という幻想

 有名政治家の次女である恋ヶ浜花凛は、父親に留学させられていた米国の私塾を半年でクリアし、幼なじみにして執事体質の内藤勇が通う水仙学園に転校してきた。だが、彼女の父親は次々と留学を続けさせるつもりだったため、学園に残る条件として一週間後の評議委員補欠選挙に当選することを出してきた。
 対立候補は、花凛の幼なじみであり、彼女が留学中は毎日、新垣エリーズを通じて勇を呼び出して用事を申しつけてきたお嬢様の鶴殿桜子と、先輩の風祭だ。桜子と風祭が公約する同好会の予算配分停止と部活動への追加予算振分に対抗するため、お笑い同好会の内藤胡桃やくのいちを自称するドジっ娘の矢車琥珀の協力を取り付け、花凛は同好会の存在意義を示すことで選挙に勝とうとする。

 最近、選挙ラブコメとでもいうべきラノベ作品が散見されるようになってきた。例えば「生徒会に行きましょう!!」「スクール・デモクラシー!」「大日本サムライガール」などがそれに該当する。この作品も、登場人物たちがラブコメしながら選挙をするという点では共通しているといえるだろう。
 利益誘導型と公平正論型の選挙戦の部分はきっちりと構成されているのだけれど、その分、キャラクターがテンプレート過ぎて弱い気がしてしまう。別にプライベート部分ではいくら弱かろうと構わないのだが、いざ選挙となれば、相手をねじ伏せる強さも欲しい。その強さの分がラブコメによって薄められすぎていて、分かりにくかったように思う。おそらく、ヒロイン級のキャラを多く盛り込みすぎて、選択と集中がなされなかったのではないだろうか。

 第16回スニーカー大賞優秀賞受賞作品。




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