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天鏡のアルデラミン ねじ巻き精霊戦記(宇野朴人)

天鏡のアルデラミン―ねじ巻き精霊戦記 (電撃文庫 う 4-4)天鏡のアルデラミン―ねじ巻き精霊戦記 (電撃文庫 う 4-4)
(2012/06/08)
宇野 朴人

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皇女が設定する奇妙なゴール

 アルデラ教を国教とするカトヴァーナ帝国では、人々はそれぞれ自分に適した四大精霊のいずれかを相棒とし、そのエネルギーを利用して生活している。そしてその力は、軍事にも利用され、しかし、教義を超える神を冒涜する様な使い方は、固く戒められていた。
 だが時代は変わり始める。初めての科学者となるアナライ・カーンが生まれ、その生徒たちが隣国キオカ共和国に科学的思考を植え付け始めると、戦況は大きく変わり始める。

 かつてカトヴァーナ帝国最高司令官であり、軍人失格として獄死したバダ・サンクレイの忘れ形見であるイクタ・ソロークは、帝立シガル高等学校の卒業を迎えていた。白兵戦術の名門イグセム家のヤトリシノ・イグセムとの契約で、帝都の帝立図書館の司書というポストを約束してもらう代わりに、彼女が高等士官試験に首席合格するサポートをすることになっていたイクタ・ソロークは、人生最後の頑張りとして、怠惰な気持ちを無理やり押し込めて頑張るつもりだった。
 しかし、高等士官試験に向かう船が沈没し、乗り合わせた戦列銃兵戦術の名門レミオン家の三男トルウェイ・レミオンや、マシュー・テトジリチ、衛生兵を目指す年上のハローマ・ベッケル、そして何より、第三皇女のシャミーユ・キトラ・カトヴァンマニニクと共に、キオカ共和国国境へと流されてしまった。

 立場的に投降はあり得ない。だが、激戦区での国境越えは一筋縄ではいかない。そんな状況で、年増好きの怠け者にしか思えないイクタは、その才能の一片を示し、常勝将軍としての人生の第一歩を歩み始める。

 基本的に会戦形式の戦闘が主流な世界観における、戦時の英雄の活躍を描く物語ではあるのだが、その目指す終着点が少しばかり珍しい。戦争を目的達成のための手段と捉えるならば、目的設定が特殊なのだ。他人任せの内政改革とでも称すべきか。
 主人公が年上の女と見ればとにかく口説くという、英雄色を好むを地で行くような性格として設定されているのだが、ヒロインにして最強戦士でもあるヤトリシノとの奇妙なまでの信頼関係も中々に業が深く面白い。




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