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氷菓(米澤穂信)

氷菓 (角川文庫)氷菓 (角川文庫)
(2001/10/31)
米澤 穂信

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役割分担による日常からの逸脱

 神山高校に入学した折木奉太郎は、省エネな生き方をしたいと考えている。熱血したり、熱中したり、やりたいことがある人は素直にすごいと思うが、特に羨ましいとも思わない。友人の福部里志からは、灰色の人生とからかわれている。
 そんな奉太郎も、海外を放浪中の姉である折木供恵には逆らえない。彼女の命じるまま、昨年度末時点で部員ゼロの古典部に入部したところ、その部室には新入部員の千反田えるがいた。「荒楠神社」十文字家、「書肆」百日紅家、「豪農」千反田家、「山持ち」万人橋家、「病院長」入須家、「重鎮」遠垣内家に連なる地元の名家のお嬢さまらしいえるは、入部の動機を「一身上の都合」といい、「わたし、気になります」と言って瞳を輝かせては、押しも強く他人を巻き込んでくる。

 知らない間に部室のカギが締められていた謎から始まり、毎週決まって借りられる本の謎など、学校の中の小さな謎を、えるに引っ張られながら解きながら、伊原摩耶花なども加わり、徐々に古典部の人数は増えていく。
 しかしそもそも古典部とは何の活動をする部活なのか?そんな疑問は、司書の糸魚川養子教諭や、えるの伯父の関谷純の過去を巻き込み、「カンヤ祭」と呼ばれる神山高校文化祭の謎に迫っていくことになる。

 狂言回しを折木供恵が、名探偵的な意欲を千反田えるが、語り部を折木奉太郎が、名探偵の負の側面を福部里志が、聞き手役を伊原摩耶花が役割分担し、全員が集まることで初めて一人の名探偵が登場する様な構成になっていると感じた。




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2012-05-05 18:59 │ from まとめwoネタ速neo