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小夜音はあくまで小悪魔です!? (2)(東出祐一郎)

小夜音はあくまで小悪魔です!?2 (講談社ラノベ文庫)小夜音はあくまで小悪魔です!?2 (講談社ラノベ文庫)
(2012/05/02)
東出 祐一郎

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悪魔に加えて天使と同棲

 ミカエル・コーポレーションの熾天使マガゼエルが叔父の一崎夏堂の悪行を利用して一崎獄人の持つ魂遺物の価値を貶めて狩ろうとした大事件を何とかやり過ごし、大悪魔メフィストフェレスの孫メフィストフェレス小夜音との守護悪魔契約の下、ひきこもりだった一崎獄人は普通の学生生活を始めた。以前より生活レベルは落ちたかもしれないが、今の方が生きているという実感がある。
 そんな彼のもとに、ミカエルの妹ガブリエルが補償交渉にやってくる。二千年前の受胎告知のお使いの失敗からずっと引きこもっていたガブリエルは、ひきこもりから脱した一崎獄人に興味を持ったのだ。

 しかしずっと引きこもりをしていただけあって、話せば噛み、戦えば心折れるという体たらくぶり。だが一崎獄人を護るという意志は、彼女を彼の側に寄り添わせていた。
 そうなるとおさまらないのが小夜音だ。こっちが先に獄人にツバを付けていたのに、天然のふりを装って迫るガブリエルに腹を立て、ナチュラルに誘惑してくる姉のメフィストフェレス陽奈多を退ける。

 そんなラブコメ生活を送っていた彼らだったが、熾天使サリエルが一崎獄人の命を狙って来たことで、所属会社であるベルフェゴール・エージェンシーをも巻き込んだ、大戦争の幕が切って落とされることになる。

 ひきこもりが学校復帰という話を前巻でやったのに、今巻では学校の描写がほとんどなし。クラスメイトのストーリーへの関与は皆無という、狙いの一貫性がない構成になっている。結局、イラストに依存した女子キャラの媚を主体とするラブコメで、物語を支えるのだ。
 それでも、後半になれば、獄人の持つ魂遺物を巡る、天使と悪魔どころではない、天使内の内紛が始まって、少し趣が異なってくる。そもそもなぜ彼の持つ魂遺物はあれほど価値が高いのか。その問いに、神の意志を透かして見ようとする存在たちの騒動に、敬虔さを見るべきか、滑稽と笑うべきか。




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